くまてつ@日本語教師です。
みんなの日本語第1課から第3課まで基本的な名詞文の使い方を勉強しました。
簡単な自己紹介や、状況をつたえることがすでにできるようになったと思います。
第4課に入り前に復習Aをしっかりやって完全に答えられるようにしましょう。
第4課では日付や時刻をどのように言うかを勉強します。
また、自分の予定や昨日したことなどを言えるようになるのが目標です。
日付や時刻を伝える場合(名詞文)
時間の読み方は難しい
教科書にも記載されていますが「分」の読み方が面倒くさいので表の形にまとめておきます。
分の1の位 | 読み方 | 種別 |
---|---|---|
1 | いっぷん | PP |
2 | にふん | F |
3 | さんぷん | P |
4 | よんぷん | P |
5 | ごふん | F |
6 | ろっぷん | PP |
7 | ななふん | F |
8 | はっぷん | PP |
9 | きゅうふん | F |
10 | じゅっぷん(じっぷん) | PP |
Fは「ふん」Pは「ぷん」PPは「っぷん」と読みます。
非効率的と思うかもしれませんが、何度も口に出して読んで練習するのが習得の早道です。
時間を言う際に下一桁は2だからFのグループでにふんと読むなんてやっている人はいませんですしね。
動詞文の時制と肯定否定の変化(動詞文)
みんなの日本語 初級 第4課で動詞のマス形という言葉はでてきませんが、「ます」で終わる部分が述語であり、丁寧な言い方であるとは説明しています。
また「動詞+ます」の形が「習慣」「事実」「将来に発生する行動など」を指していると説明しています。
この時制は中国語と同じですので、問題ありません。
2.毎日走ります。(習慣)
現在進行中の行動については、みんなの日本語 初級 14課で勉強します。
時制と肯定否定の変化については下記の表を確認してください。
時制・肯定否定の種別 | 「ます」の変化 |
---|---|
非過去・肯定 | たべ ます |
非過去・否定 | たべ ません |
過去・肯定 | たべ ました |
過去・否定 | たべ ませんでした |
助詞の「に」の使い方(日時)
絶対時刻の場合に必要な助詞の「に」
日時を指定する場合に必要な助詞は「に」です。
毎朝 何時に 起きますか。
7時に 起きます。
いつ 日本に 来ましたか。
4月10日に 来ました。
7時や4月10日など、いつ話しても指定された時刻が変わらない場合には「に」をつけます。
相対時刻の場合には助詞の「に」をつけない
明日やあさって、来年、去年などは時間が経過すると言い方が変わります。つまり今日「明日 花見に行きます」と言ったなら、明日になれば「今日 花見に行きます」もしくは「今日 花見に行きました」となり、あさってになれば「昨日 花見に行きました」となります。
このように「昨日」「今日」「明日」と話すタイミングにより表現が変わるような単語の後ろには「に」がつきません。
相対時刻でも「に」をつける場合
曜日や朝、昼、晩などのことばの後ろには「に」を使う場合があります。
金曜日に映画を見ました。
朝 ジョギングをします。
朝にジョギングをします。
「に」を使っても使わなくても意味は変わりません。感性で選んでいいということですね。
さらには「正月」「お盆」「年末」など、昔ながらの時期を指定する言葉や、ある程度の期間の幅があるようなことばの後にも「に」を使います。
助詞の「から」と「まで」の使い方
中国語の「从」と使い方が同じな「から」
「から」は時間や場所の起点をしめす助詞です。
ダイエットは明日から始めます。
始めるという動作が「明日」を起点とするという意味ですね。
中国語の「到」と使い方が同じな「まで」
「まで」は時間や場所の終点をしめす助詞です。
ダイエットは昨日まででした。
ダイエットが昨日で終了したという意味ですね。
「から」と「まで」はセットで使ってもいいし、使わなくてもいい。
これも中国語の文法と同じです。
9時から5時まで勉強します。
9時から勉強します。
5時まで勉強します。
どれも文法的に問題ありません。
助詞の「と」の使い方
中国語の「和」と使い方が同じな「と」
並列助詞とも言われる助詞の「と」が登場します。
英語の「and」中国語の「和」と用法、意味も全く同じなので説明もほぼ必要ありません。
終助詞の「ね」の使い方
気持ちを表す終助詞はやっかい。
感情を強調したり、確認をしめす「ね」ですが、この使い方は結構難しいです。
中国語学習者が「吧」「呢」「呀」などのことばの選択が難しいのと同じです。
ここで「ね」を勉強すると、やたら「ね」をつけて話しだす生徒もいるので、日本のドラマなどを見て「ね」の使い方を研究するように言ったほうがよいと思います。
みんなの日本語 初級 第4課の特徴
日本語の数字の数え方が複雑すぎる
だいたい生徒たちはここで日本語のモノの数え方が複雑であることに気がつきます。
時間をしめす「分」の読み方もそれぞれ違いますし、「時」の前にくる数字の読み方も今まで勉強したのと違うことに気がつきます。
日本人の子どもたちも生活の中ですこしずつ勉強するわけですから、生徒たちもルールを理解してすこしずつ勉強していけばいいのでプレッシャーを感じる必要はないです。
動詞文と名詞文が違う文法で構成されていることを意識させる
中国語の場合、名詞文や動詞文といった区分はありません。
それで名詞文の時制の変化と動詞文の時制の変化が違うことがわかりません。
そもそも中国語の場合「昨日」とか「明日」という言葉をつければ、過去や未来という時制となり動詞の変化を伴いません。
また否定文であれば「不」か「没」をつければいいので、これも簡単です。
それで、これは動詞文だから「ません」だよね。などとすこしずつ慣れていくように助けましょう。
くまてつでした。