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みんなの日本語 初級 第24課 まとめ

更新日:

くまてつ@日本語教師です。

第24課では下記の項目について勉強します。

  1. 授受表現「くれます」の使い方
  2. Vて形+あげます。
  3. Vて形+もらいます。
  4. Vて形+くれます。

みんなの日本語では上述の順番で説明していますが、次の順番で説明した方がわかりやすいかなと思います。

  1. 授受表現「あげます」「もらいます」の復習(みんなの日本語 初級 第7課)
  2. 授受表現「くれます」の使い方
  3. Vて形+あげます。
  4. Vて形+くれます。
  5. Vて形+もらいます。

こうすることで、まずは以前に勉強したところを復習し、そして新しい「くれます」と「あげます」の違いを明確にし、さらに行動で恩恵を施す、もしくは受けることを表現する方法を説明できます。

それで、このまとめでは教科書とは違う順番で内容を説明していきます。

授受表現「くれます」の使い方に関して

「くれます」も「あげます」も同じく「与える」の意味

みんなの日本語 初級 第7課で勉強したとおり「あげます」はだれかになにかを「与える」という意味です。

ここで勉強する「くれます」も同様に「与える」という意味ですが、受け取る人に違いがあります。

正)山田さんは サントスさんに 花を あげました。
正)わたしは 山田さんに 花をあげました。
誤)サントスさんは わたしに 花をあげました。

おわかりですね。

花を受け取るのが「わたし」以外の場合、主語の種類に関係なく「あげます」を使います。

しかし受け取るのが「わたし」の場合、「あげます」を使えません。

正)サントスさんは わたしに 花を くれました。

例文の通り「くれます」を使います。

この「くれます」は「自分自身」だけではなくて、自分が所属するグループにも使うことができます。

サントスさんは わたしたちに 花を くれました。
サントスさんは わたしの母に 花を くれました。
サントスさんは わたしの学校に 花を くれました。

どれも自然です。しかしこの24課ではこの例文は出てきませんで必ずしも言及する必要はありません。

動詞のて形を伴う授受表現には「感謝」の気持ちが含まれる。

教科書では恩恵を受けた、与えた場合に使うと説明

つまり、誰かにメリットを与えた、もしくは誰かになにかをしてもらって嬉しかった場合に、動詞のて形+授受表現となります。

誰かにしてもらったことを嬉しく思っていない場合は、受け身や使役形で説明することになります。これは後で勉強します。

ではそれぞれの例を確認しましょう。

Vて形+あげます。の使い方

話し手がほかの人のために何かの行動をすることを言い表しています。

例文にて確認しましょう。

わたしは 木村さんに 本を 貸してあげました。

わたしが木村さんのために本を貸したという事実を言っているわけです。

ここでお気づきの通り、わたしが主語の場合、わたしが他の人に恩恵を施したという事実を言っていることになりますので、乱用すると嫌な人と思われる可能性もあります。また年上や目上の人に使うのは失礼になるので注意が必要です。

助詞に注意!

先ほどの例文をもう一度確認してください。

わたしは 木村さんに 本を 貸してあげました。

この文の行為の受け手は「木村さん」で、木村さんの後の助詞は「に」となっています。この受け手のあとの助詞は述語部分により変化します。

例えばこの例文の場合、述語は「貸してあげました」で、「貸します」のて形「貸して」に「あげます」をつないだものです。この動詞が「貸します」なので受け手の木村さんの後は「に」となります。

ほかのパターンもあります。

わたしは 木村さんを 東京へ 連れて行ってあげました。
わたしは 木村さんを 駅まで 送っていってあげました。
わたしは 木村さんを 佐藤さんに 紹介してあげました。

これらは受け手の後に「を」がくるパターンですね。

さらに

わたしは 木村さんのレポートを 直してあげました。
わたしは 木村さんのレポートを 見てあげました。
わたしは 木村さんの引越を 手伝ってあげました。

このように受け手の後に「の」を付けて受けての所有しているものや行為を説明することもできます。

今までにでてきた助詞の使い方が理解できていないと、正しく助詞を選択できません。それで繰り返し復習して理解を確実なものにしていきましょう。

Vて形+くれます。の使い方

だれかが自分のために行動してくれたことを表現する方法です。

サントスさんは (わたしに)旅行の写真を 見せてくれました。

Vて形+くれます。は通常自分が受け手ですので「わたしに」とはわざわざ言わないのが普通です。

生徒は「わたしに」を言いたがる傾向がありますので、省略することを強調しましょう。

Vて形+もらいます。の使い方

誰かの行為により恩恵を受けたことを言い表す方法です。

サントスさんに 旅行の写真を 見せてもらいました。

この例文では恩恵を施しているのは「サントスさん」恩恵を受けているのは「わたし」となります。

主語(主題)の「わたしは」省略されているわけです。

サントスさんに写真を見せてもらって嬉しい!という感情があることに注意してください。

ここでは勉強しませんが、嬉しくないときには・・・

サントスさんに 旅行の写真を 見せられた。
サントスさんに 旅行の写真を 見せさせられた。

このように表現します。具体的な内容は後の課で勉強します。

「もらいます」と「くれます」の違い

例文で比較してみましょう

  1. サントスさんに 旅行の写真を 見せてもらいました。
  2. サントスさんは 旅行の写真を 見せてくれました。

言っていることはほぼ同じですが、細かいニュアンスが違います。

例文1の主語は「わたし」です。ですからサントスさんにお願いして見せてもらったというニュアンスになります。しかし例文2の主題は「サントスさん」です。この場合はサントスさんがわたしのために見せてくれたというニュアンスでとなります。

それで例文2の方が相手に対する感謝の度合いが大きいと言えますね。

第24課で注意すべき点

授受表現では「主語」「受け手」が誰かを認識することが大切。

中国語の場合、受け手が自分であろうが第三者であろうが文法に変わりはありません。

それで授受表現を勉強すると母語との違いに戸惑いを感じる生徒もいます。

誰が誰のために何をしたのか?ということ注意できるように生徒を助ける必要があります。

授受表現はありがたいという気持ちが大事!

「くれました」「もらいました」は相手から何かをしてもらって嬉しいという気持ちを言い表す方法です。

ただ単に「もの」を受け取ったとか、「行為」を受けたという意味ではないことを強調します。

中国母語者の日本語の先生に「くれます」「あげます」に相当する中国語の「给」に同様の感謝の気持ちが含まれるかと尋ねると「わからない」「かんがえたことがない」と言っていました。このあたりのニュアンスのズレには注意が必要です。

さらに「あげます」は相手が「感謝するだろう」と、話し手が思っているというニュアンスが含まれることを生徒に伝えることを忘れないようにしましょう。

わたしの中国人の友人はよく「くまてつさん、今日はわたしがご馳走してあげますよ」とか「わたしが、買ってあげますよ」「わたしがでんわしてあげますよ」と「Vて形+あげますよ」を連発します。

恐らく深い意味はないのですが、日本人としてはちょっと不自然な感じです。「今日はわたしがご馳走します」「わたしが買いますね」「わたしが電話してきますね」などの方が正しく気持ちを伝えることができます。

日本語はいろいろ気を遣いますね。

くまてつでした。

  • この記事を書いた人

くまてつ先生

中日・英日翻訳者。中国語母語者にマンツーマンで日本語を教えています。教えた生徒はすでに40人以上。ほとんどが日本へ留学しています。また日本語教師向けのセミナーを毎月2回開催しています。

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