日本語教師の独り言

「〜気味」「〜っぽい」「〜がち」の基本的な使い方

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「熱っぽい」とは言いますが「熱気味」はだめですか?

「風邪気味」「風邪っぽい」と言いますが「風邪がち」はだめですか?

こんな質問を受けましたので、まとめてみました。

ちなみに「〜気味」「〜っぽい」「〜がち」はどれも接尾語「〜という傾向が強い」という意味です。

そして接続する「〜」の部分には「動詞」か「形容詞・名詞」が来ます。

ではそれぞれに関して説明します。意味が微妙に違いますから注意してくださいね。

「〜気味」「〜っぽい」「〜がち」が動詞に接続する場合

「〜」の部分が変化や動作を表す動詞の場合、そういった変化や動作が起きやすいってことを説明します。

A:彼は過ぎたことをくよくよと考えがちだ(考え+がち)
B:最近彼は落ち込み気味だ(落ち込み+気味)
C:彼は怒りっぽい(怒り+っぽい)

このように動詞のます形に「〜気味」「〜っぽい」「〜がち」が接続すると、〜の部分で述べたことが生じやすいってことを説明できるわけです。

例文Aでは、これまでのことに注意を向けて、いつもくよくよしていると言っていますし、Bではよく塞ぎ込んでいると言っています。またCは彼はすぐに切れると言っているわけです。

「〜気味」「〜っぽい」「〜がち」が状態を表す形容詞・名詞に接続する場合

100%そうだとは言えないけれど、〜が示す状態に近いと判断するときに使います。

D:最近風邪気味で調子が悪い
E:今日は熱っぽい

例文Dは風邪を引いていると言っているわけではなくて、風邪の症状があるので恐らく風邪だと思っているという表現になります。

これは日本語特有の意味のない遠回しな言い方ですね。

小学校のころ、風邪で休みますと学校の先生に話すと「あなたは医者なの」と言われたことを思い出します。医者じゃなくても風邪かどうか位わかりますが、正式には風邪と診断されない限り風邪ではないのでしょう。

この場合は「風邪気味なので休みます」と言うべきだったのでしょうね。

例文Eも同様です。

つまり額に手をあてて熱があると感じていますし、発熱時の症状もあります。

でもまだ体温計で測った訳ではありませんから、本当に熱があるかどうかはわからずにいるわけです。

それで「熱っぽい」という言い方になります。

もし体温計で熱を測り、確かに38度などであれば「熱があります」と言い切れるわけです。

「〜気味」「〜っぽい」「〜がち」が「動詞のます形」の使い方に関しての補足

「動詞のます形」と「状態を表す形容詞・名詞」に接続するためのルール

〜がち 〜気味 〜っぽい
動詞ます形
状態を示す形容詞・名詞 ✖️※

※「〜がち」は基本的に動詞にしか接続しません。例外的に「病気」などの名詞に接続して「病気がち」となります。

基本的には「様子・状態・性質」に関してそんな気がするっていう意味

とはいえ「〜気味」「〜っぽい」「〜がち」と言葉が違っているわけですから、完全に同じというわけではなありません。

それでは詳しい使い分けに関してはそれぞれ分析していこうとと思います。

くまてつでした。

  • この記事を書いた人

くまてつ先生

中日・英日翻訳者。中国語母語者にマンツーマンで日本語を教えています。教えた生徒はすでに40人以上。ほとんどが日本へ留学しています。また日本語教師向けのセミナーを毎月2回開催しています。

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