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みんなの日本語 初級 第23課 まとめ その1

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第23課の学習目標

くまてつ@日本語教師です。第23課では下記の内容について勉強します。主な内容は「とき」の使い方です。

  1. V辞書形/ない形+ないとき、〜。
  2. V辞書形/Vた形+とき、〜。
  3. イ形容詞/ナ形容詞+な/N+のとき、〜。
  4. V辞書形と、〜。

「とき」はつまり「時」ですね。ですからある状況が生じた時、ある行動を取ろうとする時(未来)、取っている時(現在)、取った時(過去)に生じる、もしくは生じたことを説明するのに使います。

日本語母語者はこのテンス(時制)の微妙な違いを自然に使い分けることができますが、学習者は混乱しやすいポイントです。

文型の違いに気をつけつつ、教師のわたしたちが混乱してしまわないように注意しながら教えていきましょう。

第23課もそうですが、文型を説明するときに教科書の項目順で教えるのではなく、動詞文、イ形容詞文、ナ形容詞文、名詞文に分けて教えた方が混乱しないと思います。

それで、このまとめでも順番を「動詞文、イ形容詞文、ナ形容詞文、名詞文」にしています。

「V辞書形/ない形+ないとき、〜」の用法に関して(動詞文)

なにかの行動を取る状況を説明するときに使います。

例えば「携帯電話」は「電話をするとき」に使います。

それで「電話をするときに、携帯電話を使います」となります。

この例文の最初の「電話をするとき」の「する」は「します」の辞書形です。

また、先生に質問するのは、「意味がわかない」時です。

それで、「意味がわからないとき、先生に質問してください」となります。

「わからない」は「わかります」のない形「わから+ない」の形です。

生徒には前の文を提示して、後ろの文を作ってもらったり、後ろの文を提示して、前の文を言ってもらったりすると良いと思います。具体例は教案にて扱います。

「V辞書形/Vた形+とき、〜」の用法に関して(動詞文)

「V辞書形+とき、〜」は、前の文がまだ完了していない時にとる行動を説明する。

言葉で説明すると、難しく感じますが例文を読めば一目瞭然です。

  1. パリへ行くとき、カバンを買いました。

なんだか不自然な日本語ですが、文法的には間違っていません。でもこういった方が自然なです。

  1. パリへ行く途中(で)、カバンを買いました。

つまり、例文1はまだパリへ到着していないという状況で、カバンを購入したという意味になります。

では次の例文を考えてみてください。

  1. パリへ行くとき、カバンを買います。
  2. パリへ行くときに、カバンを買います。

これらの例文の述語は「買います」で非過去形です。これはまだ買っていないが、買うという決定をしているとを表しています。

ではそれぞれの例文を考えてみましょう。

例文1は、パリへ行く途中でカバンを買うつもりであると言っているわけです。空港で買うのでしょうか?わかりません。またもしかすると、行くことが決まったらその準備のためにカバンを買うような意味なのかもともとれます。いずれにしても「パリへ行く」という行為が完了していないという状況です。

例文2は「とき」のあとに助詞の「に」が続いています。

「に」のあるなしに意味の大きな違いはありませんが、スリーエーネットワーク社の「中上級を教える人のための、日本語文法ガイドブック」には次のような例文にて違いを説明していました。

東京に住んでいたとき、よく芝居を見に行った。
東京に住んでいたときに、明美さんと知り合いになった。

つまり「とき」を使う場合は、後ろの文には継続的な出来事が来ることが多く、「ときに」を使う場合は一回的な行動がくることが多くなります。

それで上述の例文を比較してみると、意味はほぼ同じですが、より自然なのは「ときに」を使った例文2となります。

さらに追加です。

パリへ行くときには、カバンを買います。

こうなると「パリへ行くという状況」が生じたとしたら、カバンを買うつもりだという意味になります。

詳しくは、スリーエーネットワーク社の「初級を教える人のための、日本語文法ガイドブック」200ページを参照してください。

「Vた形+とき、〜」は、前の文がまだ完了した時にとる行動を説明する。

例文を分析してみましょう。

パリへ行ったとき、カバンを買いました。

つまりパリへの移動が終了したときに、カバンを買ったという意味になります。

ですから話し手はパリでカバンを買ったと言っているわけです。

別のテンス(時制)でも考えてみましょう。

  1. パリへ行ったとき、カバンを買います。
  2. パリへ行ったときに、カバンを買います。
  3. パリへ行ったときには、カバンを買います。

例文1の言いたいことはわかりますが、ちょっと不自然な感じもします。つまり「パリへの移動が完了」したら、カバンを買うつもりだという意味です。

それに対し例文2は問題なさそうです。上述の「ときに」のルールで、後述の行動は1回限りのものとなります。買い物は1回限りの行動ですので問題ありません。例文1と2の意味に違いはありません。

例文3は、パリへ行くことができたなら、カバンを買うという意味になります。すこしニュアンスが違いますね。

ここまでで長くなりましたので、イ形容詞文とナ形容詞文、そして名詞の使い方に関しては次回に説明します。

くまてつでした。

  • この記事を書いた人

くまてつ先生

中日・英日翻訳者。中国語母語者にマンツーマンで日本語を教えています。教えた生徒はすでに40人以上。ほとんどが日本へ留学しています。また日本語教師向けのセミナーを毎月2回開催しています。

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